株式会社安井建築設計事務所
の社是・経営理念・企業理念

社会を元気にする
あたらしい建築が生まれることによって、人は意欲や勇気を感じとります。建築ができあがってゆくプロセスもまた、人をワクワクさせ、心を前向きにさせるものです。美しいからでしょうか。それもありますが、それらの場面で、社会が向きあっている課題を、建築が的確に解決しているからだと思います。歴史を眺めてみても、人が社会をつくり、社会が人を育てるなかで、建築はじつに重要な役割を演じてきています。すぐれた建築は、人に前向きな目標と健常さを与え、公平性を指し示します。その使命はこれからも変わらないでしょう。 建築は、人やまちを元気にします。

都市のこれからを考える
都市は明瞭な形態から始まりました。それから世界のさまざまな場所で、都市は適切な大きさで計画され、ゾーニングや移動システムが設定されてゆきます。しかし変化は決して予測通りには進みません。だから面白いのです。そのような変化は、都市を構成する人々が生み出しました。いかに都市は多様性に満ちているか、フレキシブルなシステムをずっと維持することができるか。都市がひとりひとりを輝かせるステージであるために、私たちは何ができるでしょうか。

新たな価値を生み出す
建築に課せられた使命は、時代とともに異なります。建築に宿る価値も、変わるものがあり、大きく変わるものもあります。まだ見ぬ価値というものもあるでしょう。いまは、精神的価値、経済価値というものをもう一度多角的に捉える作業が必須です。それらは、ある時代において、人と人の間で相対的に形成されてきた可能性があるからです。これからの時代の動き、建築を取り巻くもの、建築を成り立たせるものにいつも敏感でありたいと考えます。

学びつづける
人はいくつになっても、新しい経験をし、新しい人と出会い、そこから知恵や知識を学びます。何よりも、学びは生きるために必要なことですから。一方、教え伝えることも重要です。社会を継承するためには、さまざまな知識を積極的に分有しておく必要があるからです。どうやら世の中は、人は人から学び、人は人を導くことで成り立っているようです。それをスムーズにする場をどのようにつくるかを、人類はずっと考えてきました。学ぶ場づくりは建築の原点です。

責任ある仕事をする
その分野で一流である人を心から尊敬します。その人は卓抜な技量をつねに磨きながら、どのような難局も切り拓いてきたからです。その人は自分ひとりの成果達成だけでなく、別の専門家との共同で結果を導いています。つまり、一流は、事態の中に創意工夫を見出しているのです。そうして、社会的な責任を果たしてきました。さらに、かれ自身が社会から必要とされる存在になり、そしてその仕事が生き延びることにも成功しました。仕事に責任を持つことこそ、未来を豊かなものにするために必要な姿勢なのです。

デザインは眼に見える
知性である**“Design is intelligence made visible”
(a quote from British designer Frank Pick)
良いデザインは適切なデザインプロセスから生まれます。同時に、適切な目標を設定しなければよいデザインプロセスも生まれません。すぐれたデザインは、固有の事情を背景にして生まれているのです。そこには知的格闘があり、美しさへの希求がありますが、その達成は、別の場面における格闘に好ましい影響を及ぼしています。明晰で美しい解であれば、一見特殊と思われるものは普遍的な性格を帯びるでしょう。まさに、デザインとは眼に見える知性です。

世界の未来を考える
地域は有限であり、地球も有限です。われわれはこのなかで、多様な要素と折り合いをつけて生き続けなければなりません。それが一筋縄ではいかない時代に入ってきています。未来のために何をすべきか。環境に対する責任、人と人の間の関係を維持する責任。それは専門家がそれぞれの持ち場で、あるいは持ち場を越えて果たさねばならないものです。意識と能力を研ぎ澄ませるべき、大事な場面にちがいありません。

歴史と向きあい、
地域に学ぶ
建築は新しい景観をつくりますが、本来は景観が建築を生み出す条件を整えていると考えられます。われわれが日常的に接する場面に宿る情報とは何でしょうか。そこにどのような創意や知恵が潜んでいるのでしょうか。われわれは、歴史から多くの教訓を学び、地域にあったチャレンジから新たな時代のビジョンを組み立てる必要があります。でも、過去の焼き直しに陥ることはやめておきましょう。次の時代の風景は、よりよく生きるための知恵に満ちたものでありたいと思います。